気象庁では夏日を「日最高気温が25度以上の日」と定義し、真夏日は「日最高気温が30度以上の日」と定義しています。
下の図は下関市における「真夏日」の日数をグラフ化したものです。真夏日の一番多い年は1994年の68日となっています。
1970年代〜1990年代前半までは、年間の日数が50日を超えることは少なかったのですが、1990年代後半からは多くなっている事がわかります。

統計期間:1971年1月1日〜2007年12月31日
また、新しい予報用語として「猛暑日」という言葉が追加されました。この「猛暑日」ですが、気象庁では「日最高気温が35度以上の日」と定義しており、
その言葉からも真夏日よりもさらに暑さが厳しい状態であることが伺えます。
次に、「猛暑日」の日数についてですが、1971年以降では8日観測されており、昨年は3日観測されました。
統計期間:1971年1月1日〜2007年12月31日
福岡管区気象台は6月13日に九州北部地方と山口県は梅雨入りしたと見られると発表しました。
九州北部地方(山口県を含む)の平年の梅雨入りは6月5日頃で、昨年よりも5日遅く、平年よりも8日遅い梅雨入りとなりました。
平年の梅雨明けは7月18日頃で、6月・7月の平均降水量は553.3mmとなっています。
気象庁では「晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる現象、またはその期間」を「梅雨」と定義しています。
「梅雨」は季節現象ですので、梅雨入り・梅雨明けには5日程度の移り変わりの期間があります。
下のグラフは下関(下関地方気象台)の6月・7月の降水量を表したものです。
グラフを見ますと、降水量は年によりばらつきがあり、1993年のように梅雨明けが断定できなかった年もあります。

統計期間:1951年1月1日〜2007年12月31日
過去の統計による梅雨入り・梅雨明け
注)これらの資料は1951年からの統計を基に経年変化を表している
もので、2007年の梅雨に関して予想しているものではありません。
梅雨入り・梅雨明けの資料は、「気象等の知識」にも掲載していますので、そちらの方もご覧ください。
みなさん、「突風率」という言葉をご存知でしょうか?
突風率は「最大瞬間風速/最大風速」で表され、突風災害に対する防災の指標の1つとされています。
突風率は、最大風速に対して、1.5から時には3以上になることもあります。たとえば台風の時などに
「最大風速が25m/sの・・・」というコメントがあれば、最大瞬間風速は50m/s以上の突風になる可能性があります。
この突風率について、下関(下関地方気象台)で観測したデータを用いて、2004年から2006年の突風率の推移を求めたものが下の図です。
図を見ていただいても分かるように、下関では突風率が2程度で推移し、高いときでは約3.6(1999年9月23日 最大風速5.9m/s 最大瞬間風速21.3m/s)にもなっています。
下の表は、山口県の風速に関する注意報・警報の基準と突風率から求めた最大瞬間風速の表です。ただし、この値は指標であって、
必ずこの程度の風が吹くとは限りません。
場合によっては、指標の値よりも強い風が吹くことがあります。風が強くなってきたときや注意報・警報が発表されているときには突風に注意して下さい。
| 注意報・ 警報名 |
基準 | 天気予報用語 | 最大瞬間風速 (突風率2.0から求めた値) |
| 強風 注意報 |
10m/s以上〜15m/s未満 | やや強い風 | 20m/s〜30m/s程度 |
| 15m/s以上〜20m/s未満 | 強い風 | 30m/s〜40m/s程度 | |
| 暴風 警報 |
20m/s以上〜30m/s未満 | 非常に強い風 | 40m/s〜60m/s程度 |
| 30m/s以上 | 猛烈な風 | 60m/s程度以上 |
日本に冬の寒波をもたらす北西の寒風はどこで生まれ、どこへ行くのでしょうか。昔の人は山から吹き降ろしてくる木枯らし(晩秋から初冬にかけて吹く、冷たい北よりの強い風)の行方に心をひかれたようで、次のような俳句を詠んでいます。
木枯らしの果てはありけり海の音(池西言水)
海に出て木枯らし帰るところなし(山口誓子)
現在では気象衛星の画像から寒風の行方をはっきりと知ることができます(第1図)。
寒風の源はシベリアです。冬になると、北極やシベリアなど北半球の高緯度地帯では、太陽の光がほとんど届かなくなるため、地面が冷え、空気が冷やされて重くなり、膨大な寒気が溜まって気圧が高くなります。一方、中国大陸東岸や東シナ海には低気圧が発生し、発達しながら日本海や日本南岸を北東へ進み、低気圧の墓場と言われる北海道の北東海上へ達します。
この結果、気圧配置は西で高く、東で低い「西高東低」となります(第2図)。この気圧配置を「冬型の気圧配置」と呼び、シベリアに溜まった寒気が北西の季節風となって日本列島へ吹き出すことになります。
シベリアから吹き出した寒気は、大陸では乾いていますが、日本海を渡る間に海面から水分を補給されて雪雲を作り、日本海側の各地に雪を降らせます。日本列島中央部の山岳を越えてからは乾いた「からっ風(乾いた北よりの強い風)」となって太平洋に吹き降り、再び太平洋の海面で暖められると共に水分を補給され、雨雲となります。そしてさらに南東ないし東へ進み、最後には太平洋高気圧の縁辺部の暖かい空気とぶつかり北東と南西に分かれます。
南西へ向きを変えた空気は暖められながら周りの空気と同じ性質の空気に変質します。一方、北東進する部分は北海道の北東海上にある低気圧に向かい、上昇して偏西風と合流し、地球を周回する大気大循環の空気の一部となったりします。
したがって、寒気の性質を持った空気としての役割は、日本の南ないし東海上で終えることになります。
12月も半ばを過ぎ、本年も残り少なくなりました。年末・年始で気になるところと言えば、お正月の天気。 今回は、天気を「晴れ」・「曇り」・「雨」・「雪」の4種類に分類し、 下関市、山口市、萩市における年末年始の過去30年間の天気出現率を求めてみました(下図参照)。
図を見ていただくと、期間を通して「晴」、又は「雨」・「雪」の日が多く、天気として大まかには、晴れるか降るかのふたつに分かれ、「曇り」は少ないことが分かります。 また、統計上、1月1日の「晴れ」の割合は47%となっています。
元日の予報は、週間天気予報では12月25日の発表分から含まれるようになり、明後日までの天気予報では、12月30日11時発表の予報(明後日予報)から含まれます。 興味のある方はその日から天気予報をチェックしてみてください。
それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。
(統計期間:1971年〜2000年)
注) この図は2007年元旦に初日の出が見られるかどうかを予想しているものではありません。過去30年間の統計を基に、天気の出現率を示す図です。天気予報については最新の発表予報を入手して下さい。
天気の出現率に関する資料については、福岡管区気象台HPの「天気の出現率(九州・山口)」に掲載されています。
街中にクリスマスのイルミネーションが目立ちはじめ、いよいよ冬本番と言ったところでしょうか。
今回のコラムでは、冬になると耳にする「冬日」と「真冬日」を取り上げます。
気象庁では冬日を「日最低気温がセ氏0度未満の日」と定義し、真冬日は「日最高気温がセ氏0度未満の日」と定義しています。 真冬日には、一日中プラスの気温にならないので、冬日よりも寒さが厳しいことになります。
下のグラフに下関市における「冬日」の日数を示します。冬日の日数が一番多かった年は1977年で、16日ありました。 1970年代〜1980年代は、年合計で5日を超える冬日を観測しましたが、1990年代以降は年合計で5日を下回っていることが分かります。
一方の「真冬日」の日数は、1971年以降に下関では2日しか観測されていません(1976年、1977年にそれぞれ1日ずつ)。下関市では真冬日はほとんどないと言えます。
(統計期間:1971年1月1日〜2005年12月31日)
2006年11月11日07時20分頃に山口市名田島付近で竜巻が発生しました。原因は南下中の寒冷前線で大気の状態が 不安定になったことです。この竜巻の大きさは藤田スケールでF0と推定されました。
竜巻とは「激しい空気の渦巻で、大きな積乱雲の底から漏斗状に雲が垂れ下がり、陸上では巻き上がる 砂塵、海上では水柱を伴う現象」と定義されています。
山口県内で竜巻が発生するのは珍しいことではなく、最近では2003年7月に岩国市、同8月に山陽町(現山陽小野田市)で 発生しています。また、過去の竜巻では住宅の全半壊百数十棟、負傷者十数名を出す被害が発生しています。
【日本国内で発生した竜巻の個数(統計期間:1971〜2005年)】
上段のグラフは日本国内で竜巻が発生した個数を表しています。このグラフから国内でも年間数個以上が発生していることが分かります。 また、下段の地図には竜巻発生数を県別に表示しています。鹿児島県や北海道で多く発生していること見て取れます。
【日本国内で発生した竜巻の県別発生数(統計期間:1971〜2005年)】
災害を伴う竜巻に関する資料については、気象庁HPの「災害をもたらした竜巻資料」にも掲載されています。
黄砂とは中国やモンゴルの砂漠地帯で風によって空高く舞い上がった細かな砂塵が上空の偏西風に乗り、朝鮮半島や日本列島まで運ばれる現象で、 舞い上がった黄砂は3日くらいで日本列島に達します。全国の気象台・測候所では職員が空や景色、建物の見え具合等から「黄砂」を確認します。
ここ数年(平成15年を除く)、黄砂の観測日数は急増しています。特に平成14年は被害が大きく、福岡空港では黄砂が視界をさえぎり、 航空機の欠航や到着地変更等の深刻な影響が発生しました。黄砂が急増した原因として、気候変動による乾燥化もありますが、 大量の井戸掘削による地下水の過度利用や伐採・開墾などによる土壌の乾燥等人為的な側面も指摘されています。


社会生活への影響としては、視程(水平方向の見通せる距離)が5km程度になると車や洗濯物に黄砂の付着が目立ちはじめ、 2km程度になると目や呼吸器に痛みを感じる人が増加します。気象庁では黄砂を予測する数値予報モデルが完成し、技術的基盤が整ったことにより、 平成16年1月15日から「黄砂に関する情報」を発表することとしました。この情報は気象庁ホームページでも公開しています。 黄砂の実況図と予想図のページ
春先に初めて吹く、南よりの強い風を「春一番」といい、全国的に大荒れとなり春の嵐とも呼ばれます。
気象庁天気相談所では「春一番」を次の条件を満たしている場合としています。
すでに気象の用語となっている「春一番」ですが、その語源については、石川県能登地方や三重県志摩地方から西の各地で昔から使われていたなどさまざまです。 その中で、長崎県郷ノ浦では、安政6年(1859年)旧暦2月13日(新暦3月17日)に長崎県五島沖に出漁した漁師53人が、春の強い突風で全員が遭難しました。 このときから郷ノ浦では、春の初めの強い南風を「春一」または「春一番」と呼ぶようになったそうです。
春一番という明るい言葉とは裏腹に、春の低気圧は急速に発達しやすく、太平洋側では強風、 日本海側ではフェーン現象により気温が上がり空気が乾燥するため強風や火災、積雪地帯ではなだれや融雪による洪水に警戒が必要です。
【平成15年3月3日関東・北陸で春一番を観測】
西太平洋の熱帯地方で発生する低気圧のうち最大風速が17.2メートル以上に発達したものを台風といい、年平均で約27個発生します。 台風の仲間にはメキシコ湾やハワイ諸島ではハリケーン、インド洋やベンガル湾ではサイクロンと呼ばれるものがありますが、地域によって呼び名が違うだけで、 台風と同じ熱帯生まれの暴風を伴った低気圧です。
台風は上空の風に流されて動き、また地球の自転の影響で北に向かう性質があります。 通常太平洋高気圧の発達との関係で、夏から秋にかけては日本付近に接近することが多くなります。
台風は中心に近づくほど強い風が吹いており、15メートル以上の強い風の吹く範囲を「強風域」、25メートル以上の非常に強い風の吹く範囲を「暴風域」としています。 また勢力の分類は15メートル以上の強風域の半径と最大風速の組み合わせで表します。
近年山口県に上陸した台風は、平成3年9月の台風第19号(暴風で倒木の被害が大きく、東北地方ではリンゴが大量に落下し「リンゴ台風」と呼ばれています)と、 平成11年台風第18号(台風の接近が大潮の満潮時と重なった周防灘では大きな高潮被害が発生し、山口宇部空港では大規模な浸水のため空港機能が4日間停止しました)
【平成11年台風第18号経路図】 【浸水した山口宇部空港駐車場】
梅雨が明け、いよいよ夏本番とりました。海水浴やキャンプ、花火大会などイベントが多く楽しいことが多いですが、夏の時期でいや〜なものが1つ。 夜、ムシムシして、暑くて寝苦しい・・・そう『熱帯夜』です。私たち気象庁では、「夜間の日最低気温が25℃以上の日」を熱帯夜と定義しています。
下のグラフは下関地方気象台で観測している日最低気温の最大継続日数を求めた図です。30年くらい前と比べると、この日数は年間10日未満だったのですが、 最近は年間20日くらいまでと多くなっていることが分かります。一番多い年では1990年の42日にもなっています。

快適に夏を過ごすことができれば良いのですが、やっぱり夏は暑いもの。暑さ対策を工夫し、体調管理に注意をしながら、楽しい夏を過ごしましょう!
注)厳密には「日最低気温が25℃以上であった日」の日数と「熱帯夜の日数」は一致しません。 理由:日最低気温は明け方に出ることが多いのですが、それの高い日に限って、夕方に激し い雷雨があったりして気温が下がり、25℃を下回ることがあるからです。この場合、 統計上の日最低気温は25℃以下となります。
梅雨が明けると「入道雲」が見える季節となります。青空を背景に雄大に立ち上る様子から「雄大積雲」と呼ばれ、 さらに発達すると「かなとこ雲」となり、「雲の峰」とも言われます。 ただし、その雲の下ではにわか雨が降り、ときには雷を発生させるので「雷雲」ともいいます。気象用語では「積乱雲」と名付けられています。
空高く立ち上る入道雲ですが、いったいどこまで高く上がるのでしょうか。どこまでも上がり続けることがないことは雲を見ているとわかります。 空にはそれ以上雲が上昇できない天井があるのです。その天井は「圏界面」と言います。 「圏界面」は直接見ることはできませんが、雲の形から高さを知ることができます。天井の高さは「かなとこ雲」の頂上の高さです。 「かなとこ」は入道雲が「圏界面」まで上昇し、それ以上は上昇できずに、横に広がった雲だからです。入道雲が存在できる大気の層を「対流圏」と呼んでいます。
「圏界面」の高さは平均的には11km程度ですが、赤道付近では18km程度、極付近では9km程度と赤道地方が極地方より高くなっています。夏には冬より高くなります。
(注)時たま圏界面を突き破って「成層圏」に達することがあります。でも大気はそれらを調整し、改めて「対流圏」が形成されます。